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AKB 反戦歌で総選挙前に人気低下止めたい事務所戦略は当たるか?

      2015/06/08


AKBの新曲「僕たちは戦わない」が反戦歌だとして話題になっているざます。

写真
出典:ママが初出演したドラえもん1巻ざます
※スネちゃまは現在大学生ざます。

AKB 反戦歌で総選挙前に人気低下止めたい事務所戦略は当たるか?

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人気低下の止まらないAKB

AKBの人気低下が止まらないざます。6月の総選挙を前に新曲「僕たちは戦わない」を披露した歌番組が期待に反して大失敗。

・5月15日Mステは視聴率9.4%(ビデオリサーチ/関東地区)
・6月3日水曜歌謡祭は視聴率3.8%(同上、番組史上最低)

さらに昨年総選挙1位の渡辺麻友の初主演ドラマ「戦う!書店ガール」は視聴率3%台を連発し打ち切られ、本人も未熟だったとコメントしているざます。

秋元康とAKS事務所の戦略は?

AKBのメンバーの大半が所属するのがAKS事務所。それを取り仕切るのはもちろん秋元康ざますが、今後どのような展開を考えているんざましょうか?

秋元康はおニャン子クラブの経験を生かし、AKBの利益を独り占めせずメンバ―を多くの事務所に分散して所属させているざます。

・太田プロダクション(有吉弘行他)…大島優子、指原莉乃、前田敦子他
・ホリプロ(和田アキ子、松山ケンイチ他)…石田晴香、板野友美他
・ワタナベエンターテインメント(中山秀征他)…大家志津香、柏木由紀他
・サムデイ(藤原紀香他)…篠田麻里子、松井咲子
・長良プロダクション(氷川きよし、水森 かおり他)…岩佐美咲
・ジャパン・ミュージックエンターテイメント(篠原涼子他)…阿部マリア他
・Grick(島谷ひとみ、小柳ゆき他)…松井玲奈

サムデイやGrickは業界最大手のB事務所系列であり、さらに大手の太田プロ、ホリプロとも関係を持つなど芸能界全体に利益を還元しているざます。

CDが売れないなかAKBは音楽業界の至宝ともいえる存在で、芸能マスコミを含め表立って邪魔をする存在はいないというのが実情。この状況のなかでの人気低下だけに事態は深刻ざます。

AKBのCDセールスは落ちていない

出演したテレビ番組の視聴率は取れないもののシングルの売り上げはまだまだ順調ざます。40枚目のシングル「僕たちは戦わない」(5月20日発売)は、「桜の木になろう」(2011年2月発売)以来21作連続での初週での100万枚突破。もちろん今回は総選挙投票権目当てのものですが、立派な記録ざます。

AKBはCDを100万枚売る力を失っていない。しかしテレビ番組はこの100万人全員が見ても視聴率1%分にしかならないざます。テレビは視聴者の規模が大きく、CDを買わないようなファンも巻き込まなければ成功しないもの。AKBがいま抱えている課題は、ファン層の裾野の狭さざます。

ファンのすそ野を広げたいAKBの戦略が反戦歌

日本の音楽は、昨年末から反戦歌がひとつのトレンドになっているざます。

・サザンの「ラブ&ピース」➡アミューズ事務所 セカオワ×サザンで仕掛けた驚愕のメッセージとは(紅白)

・セカオワの「ドラゴンナイト」➡セカオワ「ドラゴンナイト」はイスラム国を意味しているのか

ともにかなりの話題となったざます。サザンは紅白やその後の騒動も含め若い層に認知が増したざますし、セカオワも一気にファン層を広げたざます。

AKS事務所や秋元康が多少なりともこの流れを意識しているのは間違いがないと思うざます。AKBは自衛隊のCMも担当してきたのですから、矛盾しているという声も上がっているざますが、なりふり構ってはいられないというのが実情ざます。また逆に言えば自衛隊のCMを断って反戦歌を出すようなら、保守系の人々に反感を買うことになり、バランスを取ったとも言えるざます。

戦地へ赴く不安からか、自ら命を絶った自衛隊員はイラク、インド用関連だけで56人。事務所の戦略はさておき、「僕たちは戦わない」ということについて考えてみることが必要だとママは思うざます。(ママ)

 

「41thシングル選抜総選挙」の視聴率が今後のカギ

ママ、ありがとうございます。

6月6日にAKBの「41thシングル選抜総選挙」がテレビ中継されます。2012年は18.7%、2013年は20.3%、2014年は16.2%と推移してきています。2015年は昨年を上回ることは厳しいかもしれませんが、15%を超えることがあればAKB人気は健在と判断されるはずです。

★追記
視聴率は18.8%。昨年を上回り人気低下に歯止めがかかりました。事務所側の歌詞に工夫し裾野を広げる戦略やフジテレビの親子をテーマにした視聴者拡大戦略に一定の成果が見られたと言っていいでしょう。数値はビデオリサーチ関東。最高視聴率は1位発表時で23.4%でした。

現在若手タレント業界は不振で、AKBもジャニーズもCDは売れても視聴率は取れないという図式がはっきりしています。いずれも関ジャニ∞、NGT48(新潟が本拠地)のように地方色を出すことでも生き残りを図っています。

事務所を親族で固めるなど、タレントの人気の割には意外に広がりがなく芸能界内にも敵が多いジャニーズ事務所に対し、AKBは賢く業界内にネットワークを広げてきたと思います。しかし、ジャニーズ事務所のように若い頃応援していたグループを中年になってもずっと応援し続ける文化はAKBには感じられません。

この両事務所が踏ん張らなければ音楽業界そのものが破たんしてしまう可能性がありますので、結構大きな問題だと感じます。

(貿易会社広報部)

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  Comment

  1. ミッキー より:

    ママ、貿易会社広報部様、ありがとうございます。
    いつもながら、深い考察と鋭い分析で大変勉強になりました。
    CDが売れても視聴率が伸びないのはそういう事情があったのですね。
    「韓国では今でも芸能人はトイレに行かないと思っている人がいる。」と、たしかチェ・ジウさんがおっしゃっていました。日本でも昔、アイドルは神と人間の中間的な存在、言わば妖精のような存在であったと思います。だから誰もが観たいという願望があって、それだけで視聴率が稼げたのですが、今は隣のきれいなお姉さん的な存在となってしまって、一部の熱狂的なファンにのみ支えられている状態でしょうね。マスコミの発達でアイドルの身辺的な情報が出すぎて神格化が難しくなり、同じ利益を得るためには大量生産せざるを得なくなったのだと思います。正倉院にガラスの器が国宝として保管されていますが、今は同様の物が100円ショップで買えます。ガラスの器は大量生産によって価値が下がりましたが、アイドルの場合は価値が下がったので大量生産せざるを得なくなったのではないでしょうか。
    アイドルの存在意義が時代とともに変化するのを巧みに捉えて時代を築いてきた秋元康さんはすごいなと思います。

  2. 貿易会社広報部 より:

    ミッキー様 
    コメントありがとうございます。
    宣伝のコメントが大量に入るため、確認や返信が遅れておりお詫び申し上げます。

    「韓国では今でも芸能人はトイレに行かないと思っている人がいる。」というのは興味深いですね。
    最近復活した田原俊彦さんも、人気がピークのときはおならもできなかったそうです。
    固定ファンだけでなく多くの人が芸能人のひとことひとことに注目していた時代もあったのですよね。
    現在はご指摘の通りで「隣のお姉さん」を「その隣の中高生」が支えているような状態で、芸能ビジネスも難しくなったものです。

    アイドルの神格化を崩した契機が秋元康のおニャン子クラブだったと思います。秋元さんは自分で自分のマーケットをぶっ壊してしまったようなところがありますね。その後小室哲哉がユーロビートをドーピングして、Jpopの延命に成功しましたが、今は瀕死状態です。

    ご指摘の通り秋元効果でアイドルの値崩れが起き、大量生産せざるをえなくなったのだと思います。

    アメリカでも「ティファニー」「デビーギブソン」「ニューキッズオンザブロック」などの手近なアイドルブームがありましたが、音楽業界全体の質は下がりませんでした。根本には日本人(特に社会人)がそれほど音楽を聞かないという音楽文化の未成熟さが、流行の波が大きいという結果につながっているのかも知れません。

    大変参考になるコメントを有難うございました。

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