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「絶歌」の印税はいくらか~元少年A、太田出版の取り分と被害者遺族損害賠償額~

      2016/02/18

元少年A手記「絶歌」の印税がいくらであり、本人、太田出版、被害者遺族の取り分はどうなっているのか検証したざます。

写真
出典:ママが初出演したドラえもん1巻ざます


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「絶歌」の印税はいくらか~元少年A、太田出版の取り分と被害者遺族損害賠償額~

 

元少年A「絶歌」印税と著者、出版社の取り分

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✔ 一般書籍の印税や著者、出版社の取り分は以下の通りざます(初版がすべて売れ売れ残りがない場合)。

①書店と取次販売会社(日販、トーハン等)の収益 … 30%程度

②出版社の収益 … 60%程度(経費を差し引いた純粋な利益は10%程度)

③著者の印税 … 10%程度(ただし、6~12%前後の幅)

出版社と著者はおおむね売り上げの10%程度の収入を得ると考えてよいざます。

参考ページ:出版社の収益構造のウラ側

「絶歌」の印税と被害者遺族、太田出版の取り分

✔ 元少年Aの「絶歌」は2015年6月28日の発売。6月末に発表された月間のベストセラーでは4位に入ったざます(日版調べ)。

1位「一〇三歳になってわかったこと」篠田桃紅 1,080円 幻冬舎
2位「家族という病」下重暁子 842円 幻冬舎
3位「火花」又吉直樹 1,296円 文藝春秋
4位「絶歌」元少年A 1,620円 太田出版
5位「ラプラスの魔女」東野圭吾 1,814円 KADOKAWA

✔ 7月21日に刷り上がる第3刷までの累計発行部数は25万部。売り上げは3億7500万円。

①書店と取次販売会社取次卸の収益 … 1億1250万円程度

太田出版の収益 … 純粋な利益は3750万円程度

元少年Aの印税 … 3750万円程度

6月までに太田出版と元少年Aは計7500万円の利益を得ていると予測されるざます。

✔ 女性セブンによると9月下旬時点でも25万部付近に留まっており、最終的に多くて27万部前後と予想されるざます。その場合元少年Aが手にする印税額は4050万円程度と予想されるざます。

被害者遺族への賠償金の残高は

✔ 被害者遺族への賠償金の残高は以下の通りざます。

・山下家への慰謝料 … 8000万円(示談)
・けがで済んだお宅への慰謝料 … 2000万円(示談)
・土師家への損害賠償額 … 1億4202万2970円(※民事訴訟判決)

※神戸地方裁判所判決/平成10年(ワ)第1779号  平成11年3月11日 =判例時報1677 号110頁(出典元
※損害賠償額は年利5%を除く

合計の賠償額は2億420万2970円。現在までに8700万円を少年Aと両親が返済(週刊朝日6月17日(水)7時9分配信による)していますので、賠償金の残高は1億1720万2970円ざます(利息分除く)。

2015年までの印税で損害賠償の支払いは70%完了できる

✔ 印税の使い道に関して少年Aは「被害者への賠償金の支払いにも充てる」と発言しているざます。「にも」という言い方が気になりますが、2015年までの予想される印税額で損害賠償は35%程度の完済は可能。太田出版分も含めれば7割に及ぶざます。少年Aと太田出版は全額を損害賠償に充てるべきだと思うざます。

✔ 自ら損害賠償を完済すれば「サムの息子法」(=加害者の出版活動による焼け太りを許さない米の法律)を持ち出すまでもないざます。完済後の売り上げは、少年Aにも生活があるはずで、この使いみちは外部がとやかく言うことではないとママは考えるざます。

(ママ)

現在の元少年Aを直撃取材[週刊文春]

出版差し止めなど世論の暴走が気になります

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フランスにある革命広場(コンコルド広場)

✔ ママ有難うございます。おっしゃる通り印税で即座に損害賠償を完済することが必要です。無抵抗の子どもをあやめるのは、最大級の人権侵害で即座に罪が償われるべきです。

✔ 一方で世論の暴走には気になる面もあります。

・「強制的に出版を差し止めるべき」
・「取次販売会社は書店への流通をやめるべき」
・「書店は置くのをやめるべき」
・「印税を強制的に収用すべき」

このような意見が多くあるのです。被害者家族のことを思っての発言ということは理解できますが、表現についての歴史に対しあまりにも無頓着だと思います。

✔ 私はあなたの意見には反対だ。だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る。(I disapprove of what you say, but I will defend to the death your right to say it.)

人権を確立した市民革命の立役者ロックに影響を受けた、フランスの哲学者ヴォルテールの言葉です。中世のヨーロッパでは絶対王政や教会の権威・権力が絶大で、罪なき人が公開処刑にあうなど重大な人権侵害が横行していました。中世は世界中がイスラム国だったと言っても良い状態でした。それを告発しようにも表現の自由や出版の自由はなく、誰も異論を流布することができないまさに暗黒の時代だったのです。その流れを断ち切ったのが市民革命です。名誉革命こそほぼ無血のうちに成功しましたが、多くの人が犠牲になり現在の表現の自由の確立に至っています。いま集団的安全保障について、何を発現しようがデモをしようが咎められることはありません。

・「強制的に出版を差し止めるべき」… どの機関がどう判断して差し止めるののかが難しいところです。政府が都合の悪い出版物を恣意的に判断して墨で塗りつぶさせたり処分させたりする時代はもうこりごりです。

・「取次販売会社は書店への流通をやめるべき」… 一企業である取り次ぎ販売会社に出版の是非の判断はできません。世論の99%が否定し、1%の賛成ならよいのかというと、そうではありません。現在では当たり前となった地動説も人権も民主主義もはじめは1%の賛成でした。

・「書店は置くのをやめるべき」… 政治家、企業のトップに判断させる以上に無理がある話です。一書店が言論に白黒をつけるというのはどうなのでしょうか?

・「印税を強制的に収用すべき」… 現在は当たり前のこととして謳歌されている私有財産制も多くの人が犠牲になり確立された権利です。損害賠償の完済を求めた訴訟を経て収用されるべきでしょう。

遺族の意向が一番というのも分かりますが

✔ 神戸の事件に関しては遺族の意向を尊重してあげたい。これは情緒を大切にする日本人ならではの判断で否定するつもりは毛頭ありません。しかし、集団安全保障で戦争の足音が聞こえてきた現在だからこそ、人権も大切にしなければならないと考えます。遺族は今回の「絶歌」の出版に当たり、本を読むことで事件を思い出すのがつらいと発言されています。最もなことです。

✔ しかし私が「絶歌」以上に気になるのは神戸の事件に関して図解入りで克明に触れた記事です。事件の核心に関しては濁した部分がある「絶歌」に対し、人体の組織にのこぎりが入る様を図解入りで(何の躊躇もなく)克明に言及したネットの記事の方がよほど気になります。

✔ 本は開かなければ遺族が見ることはありません。しかしネットの情報は、検索して出てきてしまうことも多々あるものです。ネットに情報を流す際には、それを見る様々な人の立場に立たなければならないと自戒を込めて文章を終わらせていただきます。

(貿易会社広報部)


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