裸芸人おむつでＢＰＯ審議入り　「ざっくりハイタッチ」の番組内容

出典：テレビ東京９月１２日放送「ざっくりハイタッチ」（検証のために必要最小限の引用を行っております）

・テレビ東京が２０１５年９月１２日２５：１５〜２５：４５に放送した「ざっくりハイタッチ」
・「赤ちゃん育児教室企画」と題して放送された。
・番組では新たにパパになる３人の芸人に、専門家が育児のノウハウを教えた。
・内容は「おふろへの入れ方」「おむつの替え方」やスキンシップを兼ねた「ベビーマッサージ」など。
・赤ちゃんは人形や実際の赤ちゃんではなく４人のお笑い芸人（千原jr.、フット岩尾、アンガ田中、あばれる君）が裸になって行った。

関連記事　千原ジュニアと福山雅治が結婚　弱い吉本興業。大損したのは結婚相談所

保護者からのクレーム内容は以下の通りざます。

「若者に人気の芸人が出演する番組で下品なことを公共の電波で流すことはひどい」

ざっくりハイタッチ視聴者の言う「下品なこと」とは？

出典：テレビ東京９月１２日放送「ざっくりハイタッチ」（検証のために必要最小限の引用を行っております）

たしかに番組でお笑い芸人さんが裸になっておむつを替えるなどの演出をしたのは「下品」と言えば下品ざます。しかし何が下品で、どの程度まで下品だと考えるかは個人差があると思うざます。

いまは人気者のタモリさんも若い頃はパンツ１枚でイグアナの真似をしていたざます。お笑いとはそもそも下品なものであって、お下品だからこそ人は笑うのであり、上品なら誰も笑わないとも言えるざます。「下品」というはっきりした基準がない理由で番組が審議入りするようだと、お笑いの制作現場は萎縮してしまうはず。しっかりとした基準が必要ざます。

ＢＰＯは日本テレビ「絶対に笑ってはいけない地球防衛軍24時！」で注意喚起済みと言うが

ＢＰＯ（放送倫理・番組向上機構）は、２０１３年１２月３１日に放送された「絶対に笑ってはいけない地球防衛軍24時！」の内容を審議し、「産着姿の中年男性のおむつ交換」について「行為の下品さや卑わいさ、人間に対する否定的な扱いへの違和感」を理由に放送にふさわしくないという「考え」を発表しているざます。

出典：「絶対に笑ってはいけない地球防衛軍 24 時！」に関する「委員会の考え」（ＰＤＦ）

「下品」については繰り返すようですが明確な基準がなく、プロの芸人による芸を「人間に対する否定的な扱い」と取るのも不自然ざます。また「出演者をいたぶる」雰囲気は過去の中高生の意見を見ても不適切がＢＰＯの見解ざます。プロの芸人による芸を「いたぶる」と捉えるならば、映画やドラマのいじめのシーンも同様に不適切となってしまい、フィクションとノンフィクションを曖昧にした中高生の意見を「多くの一般視聴者の認識と通ずるものと考えてよく」と理由なく解釈するＢＰＯの「考え」は論理性に欠いているざます。

そして誰もが気づく最大の問題点は放送時間帯。「絶対に笑ってはいけない地球防衛軍24時！」は１８：３０〜２４：３０の放送。今回問題となっている「ざっくりハイタッチ」は２５：１５からの放送と、全く時間帯が違うざます。深夜は小学生以下の視聴がほぼ皆無である時間帯。同様に論じるのは明らかに無理があるざます。

問題がないように配慮した「ざっくりハイタッチ」制作サイドの姿勢

今回問題となったざっくりハイタッチの「赤ちゃん育児教室企画」は、首が座っていない赤ちゃんの入浴の際にしっかり支えてあげるなどママが見ても非常に正確な内容だったと思うざます。実際に番組の最初から最後まで専門家が付き添い、正確な知識となるように工夫されていたざます。まだ子どもを持たず結婚もしていない若い視聴者であっても、面白おかしく正しい知識を得られたと思うざます。

都会では電車に乗っている赤ちゃんが泣きだすと嫌な顔をする人も多いざます。しかし赤ちゃんの癖やあやし方を知っていれば違うとも思え、今回の番組は全く意義がないとは言えないざます。もしＮＨＫのように、真面目に赤ちゃんの人形を使って「赤ちゃん育児教室」を放送しても見るのは子のいる親だけ。繰り返すようざますが、未婚の人や若い人に赤ちゃんの癖やあやし方をしらせる企画はむしろ必要だと思うざます。

今回テレビ局としては赤ちゃん役を女性にやらせてはもちろんＮＧ。だからと言って若い男性にやらせては色気があり過ぎる。結果的に汚れ役？のお笑い芸人さんをセレクトしましたが、今度は中年だからか「下品」と批判される始末。だからと言って人形を使っては面白くないので番組としては成り立ちにくいざます。

今回の番組では一部女性が登場して赤ちゃんマッサージを披露したのは絵的に行き過ぎを感じましたが、トータルでは許容範囲だと感じたざます。これがＮＧならエガちゃんは常に放送禁止ざます。エガちゃんが面白くて人気があるのは「下品」だから。つまらなくなってきたと言われるＴＶが、深夜までも上品になってはますますつまらなくなるざます。

最後にノンフィクションとフィクションを混同した「いたぶる」を「不快感」とつなげる純粋な中高生らしいとも言える思い違い。この筋が通りにくい意見（感想）を「多くの一般視聴者の認識と通ずるものと考えてよく」と理由なく拡大解釈しているＢＰＯの理論性のなさに不安を覚えるざます。

元少年Ａの有料ブロマガの凍結は誤りではないか〜ブロマガの内容〜でも「表現の自由」を扱ったざますが、ＢＰＯのように影響力のある機関が確かな根拠と論理なしにテレビ局や制作会社にプレッシャーをかけるのは非常にマイナスだとママは思うざます。

（ママ）