セカオワ新曲「SOS」の感想と評価
2015/09/28
セカオワ新曲「SOS」歌詞の感想と評価ざます。「SOS」の歌詞はさおりや深瀬のこのような過去の経験が土台となっているため、借り物でない説得力に満ちた作品となっているざます。
歌詞の和訳
英会話学校講師によるセカオワ「SOS」歌詞の日本語訳(和訳)~発音の評価も~
セカオワ新曲「SOS」の感想と評価
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※歌詞和訳はこのサイト独自のものざます。
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セカオワSOSの感想【1】逆説を効果的に使っている
出典:@saori_skow
静寂。それがこの歌の意味
周りの世界になーんにも感じないことよ
でもこの「無感覚」をあえて私は歌にする
何とかして君に届けと願いながら
セカオワのSOSの冒頭部分ざます。子どもの頃には聞こえていたはずの声が大人になると聞こえなくなるという「無感覚」。この「静寂」を歌にする。これは常識的に成り立ちがたいことを成り立たせる「逆説」という方法ざます。
例えば、教科書にも登場する評論家の鷲田清一は次のような逆説を再三提示しているざます。「私自身の最も近くにいて最も知らない、それどころか見たこともないのはほかならぬ私自身である」
私自身が私を見たことがないというのはある意味詭弁に聞こえるざます。しかし鷲田清一は、どの人も自分の手や足を見ることができても、顔や背中を直接見ることはできないではないかと主張するざます。確かに鏡に映った逆さまの像を除いて、私たちは自分の顔や背中を見たことがないと言えるざます。
このように一見矛盾する詭弁を示して、徐々に成り立たせてゆくことで、印象付けるレトリックを逆説と呼ぶざます。
「急がば回れ」この逆説なら、小学生でも解けるざます。
SOSの歌詞は、冒頭部分で逆説を提示し全体を印象つける上手な展開になっているざます。
セカオワSOSの感想【2】さおりや深瀬が傷ついた過去を土台にしている
出典:@saori_skow
もし誰かのSOSを聞いたら、それに答えることが試金石
そうすれば君の人生は大きく変わる!
だから助けを求める声に耳をふさがないで
だって最後にはそれが君自身を守るすべだから
一人ぼっちにならない方法なんだから
SOS作詞者のさおりは、ご承知の方も多いように小中学生を通じていじめや仲間外れに悩み乗り越えてきた人物ざます。
両親や二人の弟に大切にされて育ったことで、多少自己中心的なところがあったさおり。小学生時代のある時期にライバルの級友にボス争いで敗れ、以降グループを組むときに余ってしまう、ランドセルに死ねと書かれるなどかなりのいじめを受けているざます。
中学生になっても仲間外れとなり、クラス内を放浪。最初は「オタク、ガリ勉、運動音痴、不思議ちゃん」に接近するもタイプが違うため無視され、最終的に不良グループに受け入れられ何とか居場所を作っているざます。
詳細 ➡セカオワ さおりの過去~子供の頃のいじめや深瀬との哲学論議~
一方の深瀬は、不良から多少目をつけられたくらいでいじめという点ではそれほど苦労していないようざますが、よく知られている通り精神病による留学の失敗、大学受験の失敗などかなりの苦労をしているざます。
2人に共通するのが、人生のなかで何度もSOSを発し、それが周りに上手く届かなかったこともあるということざます。特にさおりは小学校から中学校にかけて、再三SOSを友達に無視されているはずざます。
「SOS」はさおりや深瀬のこのような過去の経験が土台となっているため、借り物でない説得力に満ちた作品となっているざます。
川崎の事件に見られるように依然いじめは社会問題
2015年2月20日未明、川崎市川崎区の多摩川河川敷で、中学1年生上村(うえむら)遼太さん(13歳)が亡くなった。全裸で真冬の川で泳がされたあげく、顔などを繰り返し切りつけられ、工業用カッターナイフで首を深く傷つけられたのが致命傷となった。近くに結束バンドが落ちており、膝にはあざがあった。手足を縛られ、膝をついた状態で暴行を受けたのではないかと推察された。
杉山 春氏の文章による
川崎市の事件がまだ記憶に新しいように、いじめの問題は深刻ざます。上村遼太さんのSOSは友人たちには十分に伝わっていたざます。しかしこの不景気ざますから母親は生活を成り立たせることで精一杯。担任は5回ほど自宅を訪問するなど努力をしていない訳ではないですが、学校は問題化しなかったなど十分ではなかったざます。
「SOS」は依然続くいじめや無視の問題に対する強いメッセージとなっているざます。
SOSへの対処が人間としての試金石
さおりは「SOS」のなかで次のように言うざます。
When you hear an “SOS”, answering it becomes a test.
もし誰かのSOSを聞いたら、それに答えることが試金石
注) answering it は動名詞。「それに応えること」
人間にとって誰かのSOSを聞いたら、(無視したほうが楽だという誘惑に負けることなく)それに答えるのが試金石(=test)だと言っているざます。
becomesは現在形になっていますから、さおりはこれを人類普遍の真理として主張しているざます。
もしあなたがいじめられたり無視されている誰かのSOSを感じたら、あなたが神さまから人間としてtestされているということざます。
あなたはこのtestでこれまで何点を取ってきたざますか?0点の人もいれば100点の人もいるでしょう。しかしさおりは言うざます。
もし誰かのSOSを聞いたら、それに答えることが試金石
そうすれば君の人生は大きく変わる!
だから助けを求める声に耳をふさがないで
だって最後にはそれが君自身を守るすべだから
一人ぼっちにならない方法なんだから
このtestの点数が悪ければ、いつか君自身が被害を受け、いつか君自身が一人ぼっちになるときが来ると。
ママは大人ですからSOSの声はもう聞こえないざます。練馬区にも東京にも日本にも苦しんでいる人はたくさんいる。そして世界にも。でもママ一人でどうにかできる問題ではないですから、SOSの叫び声はいつか聞けなくなってしまったざます。
しかしママが大人だからこそ分かることがあるざます。すべての行いはブーメランのように見事に自分自身に還ってくるざます。
ママの知人である会社の元部長さんがいるざます。仕事を辞めたあと職場の近くを通り懐かしくなりお土産を持って寄ってみたところ、皆忙しくほぼ無視されたとのことざます。部長という権限がなければ、その人には尊敬する要素がないということざます。
人がSOSを無視するのは、たまたま自分が強い何かに守られていて関係がないと感じるからざます。しかしその「殻」はいつかなくなるかもしれないざます。そのときに見事なまでに自分がやってきたことがブーメランのように還ってくるものざます。
さおりは、子どもしか聞くことのできないSOSの声と大人しか知らない「因果応報」を融合させ素晴らしい作詞をしたと思うざます。
以上がママの感想ざます。
SOSの感想まとめ
・冒頭部分で逆説を提示し全体を印象つける上手な展開になっている
・過去の経験が土台となっているため、借り物でない説得力に満ちた作品となっている
・依然続くいじめや無視の問題に対する強いメッセージとなっている
・子どもしか聞くことのできないSOSの声と大人しか知らない「因果応報」を融合させ素晴らしい作詞をした
(ママ)
ネット上の「SOS」を聞いた感想
ママ、ありがとうございます。こちらではネット上の感想を集めようと思っていますが、現在未発売ということもあり感想はほとんどありません。見つけ次第順次紹介して参ります。
よろしければコメント欄に感想を頂けると幸いです(氏名、アドレスは空欄でも構いません)。
何もなくてくそみたいに退屈な日々もSOSを聴きながら外に出ると何か世界がひらけた感じがする
— シゲヨシ@EARTH(24) (@shigeyoshi_skow) 2015, 9月 20
sos聴いたら自然と涙が出るんです。
— ななみ@EARTH (@nanami20011181) 2015, 9月 20
1日1聴、聴いて拡散宜しく!! 『 SEKAI NO OWARI 』『 SOS 』 歌ってみました。 ↓ ↓ ロングバージョン https://t.co/Gvi84KX4uR #セカオワ #SOS #Fukase pic.twitter.com/cMZvGsGA93
— 信政誠 11/22 初・東京ワンマン (@nobumako_jp) 2015, 9月 20
SOSの深瀬の声すごい好き💟
— 邦ロックLOVE (@zzzzz___love) 2015, 9月 20
SOSがもはや深瀬さんの声ではなかった件
— 群青@HI-GO MANIA (@pordna11) 2015, 9月 20
(貿易会社広報部)
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Comment
スネ夫君のママ、広報部の皆さん初めまして。
セカオワで検索していたら先日このブログを見つけ、殆どの記事を読んでファンになりました。
特にセカオワの人気の考察ーグループの成り立ちが現代の社会構造へのアンチテーゼであるというお話、なるほどと思いました。私もまだ若者といえる年齢ですが…個性を大事にしろという教育を受けながら、結局は「社畜」になって安い給料で上司や顧客にペコペコせざるをえない。多くの人がそのような社会に不満をもっているのは身をもって感じています。セカオワはひどい挫折を味わいながら、「社畜」にならずセルフプロデュースでやっているところに、私は憧れがあるのだと思いました。
さて、新曲「SOS」ですが、最初は所謂売れ線の曲ではないし、パッとしないなーと感じてしまいました。ですが何回か歌詞を読むうちに、なかなかうまいことを言っているんだなと気付き、好きになってきました。一回聴くだけではまだ理解が足りないけれど、何度か聴くと意味を理解できてくるところが、この曲の味わいだと感じます。それにしても、ある程度固定ファンができてから、このような曲を出してくるところが上手いなと勘ぐってしまいますね。笑
また、「プレゼント」の方は曲・歌詞ともにストレートですが、私は初めて聴いたときから好きだなと思いました。こちらについても、ママからの記事を楽しみにしています。
ルカ様 コメントありがとうございます
「個性を大事にしろという教育を受けながら、結局は『社畜』になって安い給料で上司や顧客にペコペコせざるをえない」
まさにおっしゃる通りで、その辺を突いているのがセカオワの存在だと思います。
仕事と言うとほぼ会社員しか選択肢がないのはどうかと思います。昔のように年齢分の月給と2、3カ月程度のボーナスを出せるならまだしもですが……。
「ある程度固定ファンができてから、このような曲を出してくる」
これはお察しの通りで、セカオワのメンバーもずっと前からある曲だがまだタイミングでないとしまってあたっと述べています。
タイミングが良かったですね。
またドラゴンナイトから少し期間を置いたのもなかなか上手だと思いました。