セカオワ「スノーマジックファンタジー」の歌詞の意味をママなりに解釈したざます
2015/05/20
セカオワの「スノーマジックファンタジー」を聞いたスネちゃまが、急に思い立ってスキーにでかけてしまったざます。
セカオワ「スノーマジックファンタジー」の歌詞の意味をママなりに解釈したざます
スネちゃまが「スノーマジックファンタジー」を聞いたらスキーに行きたくなったと言って飛び出していったざます。今日ママは一人ざますからブログを書くざます。
歌詞の解釈には2つの立場があるざます。
・作者の構想のみを唯一の正解とする立場
・聴き手の解釈の多様性を認める立場
なるべく客観性を追及するざますけれど、今回は後者の立場であくまでママの解釈として解説するざんす。
「スノーマジックファンタジー」の歌詞の6つの意味
出典: SEKAI NO OWARI CHANNEL公式動画
① タイトルについて
スノーマジックファンタジーは「雪の魔法の幻想曲」という意味ざます。ファンタジーは小説を指すこともあるざますから、「雪の魔法の物語」と訳してもいいざます。
② 聴き方その1「初恋の歌として」
「雪の精」に「星の降る雪山」で出会ったという部分を単なる比喩と取ることもできるざます。例えば「ドラゴンナイト」には「終わりの来ないような戦いも今宵は休戦の証の炎をともす」という歌詞があるざんすけど、この戦争に関わる描写をただの比喩(たとえ話)と考えて、友情の歌と解釈することは十分可能ざます。
そう考えればこの歌も、「誰にも愛されることなく生きてきた」僕が初恋をした歌だと取っても構わないざます。ママがもし小学生に歌詞の意味を聞かれたら「初恋の歌ざます」と説明するざます。
③ 聴き方その2「絵本の世界を再現した物語(ファンタジー)として」
オカルトの類を信じていなかった「僕」が、初めてスキーか観光旅行に行き「星の降る雪山」で「雪の精」に出会ってしまい不思議な体験をする物語ととらえてもよろしいざんす。
ジブリの「千と千尋の神隠し」は家族で車に乗って訪れた何の変哲もないトンネルに入るところから物語は始まったざます。日常の風景のどこかにひび割れができ、ふとしたことから非日常が始まる。これは物語のオーソドックスな進行ざます。「ドラえもん」の映画も必ず近所の風景から話が始まるざます。
そういう意味でスノーマジックファンタジーの歌詞を絵本を楽しむような読み方をすることもできるざます。ママがもし幼稚園児に歌詞の意味を聞かれたら、初恋はまだわからないざんすから、「雪女のような話ざます」と説明するざます。
④ 聴き方その3「JRスキースキーのCMとして」
出典:JR広告
スノーマジックファンタジーは2013年の冬にJR SKI SKIのキャンペーン曲として発売されたざます。現在はスキーブームもスノボブームも去ってしまったざんすから、JRとしても雪で遊ぶ面白さを何とかして伝えようと努力をしているざます。
高校生や大学生に人気があったセカオワを採用したのもその背景からざんす。また、作詞のほうでも都会の人に対して「雪山に行けば面白いことが待っている」という雰囲気を伝えようとしているざます。ママがもし現在大学生のスネちゃまに歌詞の意味を聞かれたら、後々は経営者になると思っているざんすから「スキー場のキャンペーン曲ざます」と説明するざます。
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⑤ 聴き方その4「出会いの意味を考えさせる歌として」
歌詞にあるように出会いは「幸せ」と同時に「悲しみ」を運んでくるものざます。ママもスネちゃまやスネツグちゃまが生まれたときはとても幸せだったざます。でも、スネちゃまやスネツグちゃまが小学校に上がったくらいのときに、ママのほうが先に天国に行くざんすからいつかお別れざますと思ったら悲しくなったざます。
コンクリートのブロックや石ころや信号機は何かに出会う幸せも分からないと思うざんすけど、別れの悲しみを味わうこともないざます。ママはコンクリートのブロックより人間のほうがよいと思っているざんすけど、どんなに大切な人ともいつか別れるという覚悟を持つ必要があるざんす。
ママがもし20代の人に歌詞の意味を聞かれたら、「出会い」の意味を考えるための歌だと説明するかもしれないざます。
⑥ 聴き方その5「命の意味を考えさせる歌として」
その4とも関係するざますけど、すべての命は「いずれ終わりが来るもの」という命題を含んでいるざます。
また、スノーマジックファンタジーの全体の編曲をよく聞くと、「ハッピーエンド」という部分が最も強調されているざます。
・直前の「これが僕の」の部分に、アレンジが無音の部分があり対照的にそのあとを強調しようとしている。
・「ハッピーエンド」の部分は歌詞の1番、2番では「たくさんあるのでしょう?」や「皮肉なものね」の最後の音を長音符で伸ばしていただけだったが、3番で初めて歌詞がつく。これによって1番、2番と対照され強調されている。
・「ハッピーエンド」の部分は、1番、2番と異なりコーラスがつき強調されている。
編曲上はこの曲によって最も伝えたいことは「ハッピーエンド」になるざます。つもりこの歌詞の意味として最も有力なのは、「大切な人と出会えれば死はハッピーエンドである」というメッセージとなるざます。これは30代以上でないと意味がつかみにくいかもしれないざます。
⑦ 聴き方その6(番外編)「雪山遭難の歌として」
雪山で遭難してしまった場合、人は心地よく逝くというのはよく知られているざます。雪山で遭難してしまった人が、意識が薄れる中雪の妖精に出会った幻覚を見ているというとり方も不可能ではないざます。
「スノーマジックファンタジー」の歌詞は全年齢層に意味があるように制作されている
確認してきたようにスノーマジックファンタジーは幼稚園児からお年寄りまで誰が読んでもその年代なりの意味が読み取れるように工夫されているざます。
・初恋の歌 → 幼稚園から中学生
・雪女のような絵本の世界のファンタジー → 幼稚園から小学生+それを懐かしむ大人
・雪山の魅力を伝える歌 → 高校生、大学生、20代への宣伝
・出会いの意味を考えさせる歌 → 中学生から大人まで
・「大切な人と出会えれば死はハッピーエンドである」というメッセージ → 主に30歳以上+死の恐怖が強い若い層
・雪山で遭難した人の歌 → 独自の歌詞解釈求める人
セカオワの深瀬はこのようにかなり計算づくで歌詞を書いている面があるざます。また、Nakazinのアレンジも曲全体の力が集中するポイントを対照構造を駆使して「ハッピーエンド」に置いているように、しっかりとした方針が読み取れるざます。
深瀬は難解な言葉を使わないで深めの世界観を提示する方法にこだわっているざますが、このやり方は難解な言葉で煙幕を張る効果がを放棄しているため、「馬鹿がそれらしいことをやっている」と批判されやすいざます。(ママ)
「国民歌」を目指すセカオワ
・涙そうそう
・大きな古時計
・さくらさくら
・世界に一つだけの花
こういった世代を超えた日本人のすべてが知っている曲は非常に限られています。このような「国民歌」(※注釈あり)ともいえる歌を作るのは紅白に出るよりも難しいものです。
セカオワは2014年は少し下の世代にも理解できるような作詞を目指す戦略を取りましたが、2015年以降はもう少し上の世代をも狙っていくはずです。毎年少しずつ方向性を変えながら、最終的には「国民歌」を生むことを目指しているように取れます。
セカオワの事務所はアミューズではありませんが、アミューズ事務所が51%の株を持っています。アミューズ事務所の抱える代表的なタレントはサザンオールスターズ。アミューズ事務所は、セカオワがサザンオールスターズ並みの存在まで上り詰めることを考えているはずです。
このように言うと、サザンのファンから厳しいことを言われますが、サザンも若いころは「腰を絡めすんげえ すけべえ すけべえ すけべえ」とわざと聞こえるような歌詞を歌っていましたので、今現在思われているほどの致命的な差はないかと思います。なお、スキップビートは「KUWATA BAND」として発表されています。
サザンオールスターズ(あるいはKUWATA BAND)の公式動画はありませんが、サザンバンド沖縄という忠実なサザンのコピーバンドの動画を掲載しておきます。
女性も多くカバーしておりそのなかではSuperflyのものがお勧めですが、「すけべえ すけべえ すけべえ」をきちんとコピーせず「スキップビート スキップビート スキップビート」に逃げていますのであまりお勧めはできません。
サザンのファンからは信じがたいかもしれませんが、セカオワは恐らく音楽性ではなく規模的な面でサザンの後継を目指しています。セカオワが全く持ってそのような価値があるものに見えない理由は、以前の記事(セカオワを痛いと騒ぎ 忌み嫌う人間の正体)にあった「ピエロ」の問題ですし、深瀬の歌唱力が現状ではやや低く声が高い点にあるかと思います。
サザンは熱烈なファンが多いので、どのように書いてもご批判を受けるのは覚悟ですが、アミューズ事務所の動き方や深瀬氏の考え方を見ると巨大バンドを目指しているのは間違いがないです。低音部が少なく、楽器構成が変わっているので海外でも受ける可能性が多少はあり、10年後には冗談でなくなっている可能性もあります。
※正確には「国民歌」とは、ラジオ体操の歌のように健康増進といった目的をもって作られる歌を指します。
(貿易会社広報部)
関連記事
セカオワ(SEKAI NO OWARI)がメジャーデビューしたあとのシングル
1 | 2011年8月17日 | INORI(未作成) |
---|---|---|
2 | 2011年11月23日 | スターライトパレード(未作成) |
3 | 2012年5月30日 | ➡眠り姫 |
4 | 2013年5月1日 | ➡RPG |
5 | 2014年1月22日 | ➡スノーマジックファンタジー |
6 | 2014年4月9日 | ➡炎と森のカーニバル |
7 | 2014年10月15日 | ➡Dragon Night |
その他(シングルでない曲、インディーズ時代のシングル)
Comment
とても楽しく読ませていただいてます。彼らのセンスに関して、論理的な解説ですごく説得力があり、もやもやしてたものが氷解したようで、、、お礼を言いたくコメントいたしました。ありがとうございます。
炎と森のカーニバルのPVの中の雰囲気がすごく好きです。やさしい気持ちになれます。
コメントありがとうございます。
おっしゃる通りで「やさしい気持ち」になれますね。
小さいころに読んでもらった童話や物語の世界だからだと思います。編曲も遊園地や運動会をイメージさせるようになっていると思います。
今後もご愛読ください。
一言一言にはっとさせられながら、読まさせていただきました。
いままではしたことがありませんでしたが、詩の意味を考えながら曲を聴くととても不思議な気分になれますね。
スノーマジックファンタジーをまた少し好きになりました、ありがとうございました。
コメントありがとうございます。
御礼が遅くなり失礼いたしました。
歌詞の方はかなり広い年齢層や捉え方を想定している感じがします。自分に合った様々な解釈を楽しめそうですね。
そういう歌詞の解釈の仕方があったのですね!驚きました!
コメントありがとうございます。セカオワの場合は比較的解釈の幅が広く取れる歌詞が目立つようですね。これも人気の秘密かもしれません。